玄侑宗久さんの無功徳を読みました。

簡単に言えば、功徳を求めない、つまり見返りを求めない事です。

見返りを求めるということは価値判断がベースにあります。

禅では、価値判断を手放すので、無功徳なんです。

結果的に功徳がやってきても、それはそういうことであって、そこにフォーカスはしません。

ガイアの夜明けで、ハンズマンという九州で人気のホームセンターが損をしてもお客さんの欲求にこたえるために社長自らが先陣を切っている姿に、感動しました。

無功徳まではいかないかもしれませんが、それに近いことをビジネスでやっているのですから。

まあ、ビジネスですからそこにはちゃんと戦略もあります。

「損をしても、信頼を得ることが大事」

と社長が言ってましたが、まさにそう思います。

ただし、やり過ぎるとビジネスは破たんすると思う(例えば、赤字でもどんどん売ってしまうとか)ので、そこには節度があるでしょう。

なので、ビジネスの世界で無功徳を実践するとしたら、ある意味、宣伝広告費と言えるかと思います。

ちょっと冷たく聞こえるかもしれませんが、客観視するとそうなります。

ただし、根底には、

「お客さんに喜んでもらう」

これがあるから、無功徳とリンクするわけです。

本当の無功徳を実践するのは、難しいでしょうが、ある意味ここは修業の場でもありますから、それはそれでいいんです。

(^^)。