NHKの番組から。

長崎県にある「大村椿の森学園」には親から虐待を受け、心に深い傷を負った子どもたちが暮らしています。施設の目標は彼らの心の傷を癒し、社会に戻れるようにすることです。

番組の中では高校生のアオイさんが施設を出て社会に復帰するまでを500日間追っていきます。

虐待をされた子供は自分が

「愛されていない、必要とされていない、価値がない、ひとりぼっち」

このように感じています。

これは誰にとってもつらいことです。ですから、これをなんとかしたくて、暴力に訴えたり、暴言を吐いたりしてしまいます。

これは愛が欲しいというメッセージなのです。

このアオイさん、18歳になると施設を出なくてはいけません。でも、同級生たちの視線が怖くて高校に通えないのです。施設の職員、鳥羽瀬さんは、アオイさんの心に寄り添います。

親から虐待されてしまうと親との絆ができないので、そこから先の他人とのつながりまでできなくなってしまうのです。それは恐れが根底にあります。

番組の中でアオイさんと同じように施設に入っていて社会復帰し、結婚し、子供を生んだ女性が施設に来ました。アオイさんはその女性を知っているので、

「自分もああいうふうに幸せになりたい」

と感じます。

その後、アオイさんは高校に行く決心をします。もちろん恐れがあります。でも行くと決めて、実際に行動を起こしました。なんとか、卒業式になりますが、単位が足りないため、皆が卒業後も補修を受けます。そして数週間遅れで無事卒業します。

最後に施設のみんなと別れをして、一人暮らしをはじめます。職員の鳥羽瀬さんなどが引越しの手伝いをします。

そして施設の人達から、一人暮らしをするために必要な手作りの冊子をもらいます。

愛情のこもった冊子にアオイさんは涙を流していました。

人はひとりでは生きていくのはつらい経験となります。

つながりを築くことが非常に大事なのです。

もっとも基本的なつながりである親子の関係を築けないことは大きな悲しみの試練です。

施設を卒業しても課題は残ります。それは親との関係です。その心のわだかまりは解消できていはいないのです。

この世界で経験は多かれ少なかれ感情のわだかまりがあります。それは親子でも兄弟でも知人でも。

その心のわだかまりを解消することで人は大きな喜びを感じることができます。

見方を変えると人生の課題のようなものです。でもこの課題がやりたいから取り組んでいるとも言えます。

このような虐待はなくても絆を築けない人はたくさんいます。

この世界には戦争、貧困、犯罪、など問題はたくさんあります。

すべての問題の解決の鍵は絆をきずくことにあるように思えます。