境野勝悟さんの著作です。

般若心経に関してはいろんな人が書いていて、解釈が似ているようで、微妙に異なっていたりします。

こちらの本は最初に全訳があって、その後に、ひとつひとつの言葉についての説明があります。

超訳なので、必ずしも般若心経と関係があるわけではないことも書かれていますが、もちろん仏教というものが根底にはあります。

本を読んでいてもそう思うし、今まで学んできたことも含めて思うことですが、仏教は宗教というよりも、むしろノウハウです。以前は哲学かなとも言いましたが。

正確に言えば、苦しまずに生きるためのノウハウです。

幸せになるためではないですが、少なくとも苦しくないのですから、幸せになれる可能性はあります。

で、その真髄を一言で言えば、

・気にしない

別の言い方をすれば

・受け入れる

さらに別の言い方をすれば

・手放す

です。

例えば、

・恋人に振られた⇒気にしない、それを受け入れる、恋人への執着を手放す

・仕事がくびになった⇒気にしない、それを受け入れる、仕事への執着を手放す

こんな感じです。

どうでしょうか?苦しみが少なくなっていくもしくは消えていくのがわかるのではないかと思います。

もし、逆に何かに苦しんでいるとしたら、

・気にしている
・受け入れていない
・手放していない

ってことになります。

伝わっていますでしょうか?

とてもシンプルな考え方ですよね。

信じるとか信じないじゃなくて、とても実践的です。

なので、私は仏教は信じるというよりも、ハウツーのように思えます。

やればわかるってやつです。

別に宗教として仏教を実践するのもいいと思いますが、単にハウツーとして気楽に試してみるのもいいように思います。

いつになるかわかりませんが、人間の意識が向上していけばいずれ宗教は不要になると思っています。

宗教も結局、言葉による教えなので、教える必要がないなら、必要なくなるわけです。

超訳般若心経―“すべて”の悩みが小さく見えてくる (知的生きかた文庫)